
ダメージヘアに適したシャンプーとそのケアは?
ダメージヘアはどういう状態?
髪が傷んでいる=ダメージヘアというイメージがありますが、どういう状態がダメージヘアなのかははっきりしていません。なんとなく髪がパサついているからダメージヘアなのかと言うと、プロから言わせればそうでないことがありますし、自分ではダメージヘアではないと思っていても、プロにはダメージヘアだと言われることもあります。自分の髪の毛に関して、状態をしっかりとわかっている人のほうが少ないのかもしれません。
では、ダメージヘアとはどんな状態を言うのでしょうか。
一番わかりやすいのが「手触り」ではないでしょうか。きしみやパサつきなど、髪を手で触るとその状態がわかります。髪に水分が不足していると、こうした手触りになるようです。また、枝毛や切れ毛などが目立っていると、見ただけでも良くない状態と言えるでしょう。痛みの状態がひどくなればなるほど、髪を触らなくてもわかってしまうということです。パサパサとして広がっているというのも、ダメージヘアにはよくあることです。
ダメージヘアは切ってしまう?
まず、髪の毛の傷み方についてお話ししておきましょう。髪の毛は、外側に硬いうろこ状のキューティクル、内側にコルテックスというたんぱく質の2層になっています。最初は外側のキューティクルがはがれるのですが、その次に内側のたんぱく質が出てしまうようになります。キューティクルがはがれただけならまだしも、たんぱく質が抜け出てしまうと、それを補うような働きは私たちの体にはありません。
つまり、傷んでしまった髪の毛が元に戻ることはないのです。そのために、ダメージを受けた部分を切ってしまうことが、ダメージヘアの対応策とも言われているのです。
ダメージヘアにはトリートメントだけでなくシャンプーも
ダメージヘアの対策としてもう一つ有効なのが、トリートメントです。抜けてしまったたんぱく質やキューティクルの成分を外側から補うのがトリートメントなのですが、実はシャンプーも適したものを選ぶことが大切だということをご存じですか。シャンプーなんて髪を洗うだけだから関係ないと思う人もいるかもしれませんが、髪を洗う段階からダメージヘアの補修は始まっているので、シャンプーにも目を向けてみましょう。
ダメージヘアに適したシャンプーは
① きしみが目立つ場合
カチオン界面活性剤が使われているタイプがおすすめです。シャンプーの成分に、「グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド」と表記されているものです。髪の表面をコーティングして、柔らかくしてくれる効果が期待できます。
② パーマやカラーリングで髪が傷んでいる場合
加水分解ケラチンが配合されているシャンプーがいいでしょう。ケラチンは細胞膜の材料になるので、パーマなどで損傷したダメージヘアの補修には適しています。
③ かさつきや乾燥している場合
セラミドが配合されているものが向いています。セラミドは化粧品にも使われている、潤いを与えてくれる成分だということはよく知られていますが、これがダメージヘアにも効果を発揮してくれるのです。
④ アミノ酸系
シャンプーは髪の汚れを落とすと言っても、洗浄力が強ければいいというものではありません。ダメージ補修成分が配合されていても、今度は洗浄力で髪を傷めてしまう可能性があるからです。アミノ酸系のシャンプーは頭皮や毛髪に優しいのでおすすめですが、泡立ちが悪いのが難点です。使う前に手でよく泡立てるか、苦手な人は泡立てネットを使うとよく泡立ちますから、試してみるといいでしょう。
⑤ ベビーシャンプー
さらに優しい洗い方をしたい場合には、ベビーシャンプーを試してみましょう。赤ちゃん用ですから、ダメージを受けた髪に優しく働いてくれます。洗浄力はかなり落ちるので、二度洗いがおすすめです。
ダメージヘアにはトリートメントなどでのケアがとても重要ですが、シャンプーも自分の髪に適したものを選ぶことが大切です。さらに、すすぎは丁寧に行いましょう。シャンプーの成分が頭皮に残っていると、毛穴をふさいでしまう原因になりやすいですし、トラブルや新たな汚れとなって髪の健康を邪魔する要因となってしまいます。せっかくシャンプーを選んだのに、すすぎが悪くてトラブルが起こるのは逆効果ですから、注意したいところです。
シャンプーやトリートメントにこだわっても、なかなかダメージヘアが改善されないときには、いつも行っている美容院で相談してみるのも一つの方法です。おすすめのシャンプーなどを教えてもらえるかもしれません。一人で悩んでいるよりもプロにお任せすると安心です。